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foreign young wife and my blogged days in Tokyo

マニラ戦記 図書館

最近、図書館を利用する事が多くなった。図書館と言っても地元の区民センターにある小さな図書館だ。無い本は備えてあるコンピューター取り寄せの予約ができる。
 
僕は長らく本というものは自腹で買うべきもので、そうしないと身にならないと信じてきた。そのため、図書館を利用した記憶は前妻と僕が大学生だった時にレポートの資料探しに日比谷図書館に行き、僕らの話し声がうるさかったのでしかられた記憶ぐらいか無い。
 
地元の図書館はかなりの数の老人や無職の人とわかる人が本を読んでいる。
見方によると暇な時間を無料の読書で潰しているようにも見える。
 
海外に行った時に飛行機の隣り席の人が図書館で借りた観光ガイド本を読んでいた。彼のいっときだけに読む本は買わずに図書館で借りるに限る。という意見に感銘を受けた事がある。その時はそういう人もいるのかと思っただけだったが・・・。
 
20年ほど前に読んだ大岡昇平の「レイテ戦記」を再読したくなったので図書館でリザーブした。小説というよりも詳細な資料による記録という読みにくいかなりのボリュームの本だった。
 
フィリピンに行っていて、彼らは日本人に好意的だがなんとなく本心からだろうかと思う時がある。親戚の中にはジャングルの中で日本軍と戦ったゲリラもいるという。悲惨な経験だったのだろう。
 
父は学徒出陣で海軍に入隊し、最後は特攻艇隊の隊長で先の大戦を終えた。
マニラを無防備都市にしてジャングルに立てこもる帝国陸軍の方針を海軍が受け入れずマニラが灰燼に帰したのは残念だ。
 
再読したくなったのは、ハニーがフィリピン人だという事と、僕が将来フィリピンで暮らすつもりでいるからだ。
 
随分と昔だが、アムステルダムの駅前で両手に旅行鞄を持ってホテルに向かう僕とすれ違ったオランダ人が、「日本人だ」とすれ違いに言った言葉に敵意を感じた。オランダ人は日本人が好きではない。ジャワ島を日本人に取られて植民地を失い国威が落ち込んでいったという。
 
ハニーは貧乏育ちだが自分自身のアイデンティティを持っている。しかし自分の国の歴史の知識になるとおぼつかない。でもアイデンティティを持っている。